目玉の学校

赤瀬川原平著。見る行為に焦点を当てて書かれたエッセイ。赤瀬川原平らしい独特の視点と語り口が楽しめました。

目玉の学校 (ちくまプリマー新書)

目玉の学校 (ちくまプリマー新書)

ものごとを正しく見るだけでは面白くない。
錯覚から想像力、創造力がひろがっていくこともある。
見ることの不思議から始まって、目玉のもつ秘密に迫る一冊。

子供時代の赤瀬川少年は雨粒が線ではなく粒であるという話に納得出来なかった、万有引力の法則で空気がなければなんでも同じ速さで落ちるという話にも納得できなかった、そこで雨の中でジャンプして自分も自由落下している瞬間に雨粒を見てみた、というエピソードが印象的。無数の雨粒が(やはり粒の状態で)一瞬浮かんで見えたとのことです。今度やってみよう(笑)


意外なところでは、ご自身のUFO目撃談とスプーン曲げの清田くんについての言及があります。


あと、この「ちくまプリマー新書」というのは初めて読んだのですが、字が大きくて漢字にルビがふってあるのにちょっとビックリ。「一流の執筆陣が原稿用紙150枚程度でワンテーマ」というのがコンセプトだそうです。中身はジュニア新書っぽいですが、装丁は結構大人向けで電車の中でも恥ずかしくない・・・というのがミソでしょうか。目が疲れた仕事帰りに読むのにちょうどよいかもしれません。