被差別の食卓
上原善広著。著者は1973年生でこのテーマを巡る旅に20代の大半を費やした(1997年〜2004年)とのこと。差別という重い題材ながら切り口の面白さからか、眉間に皺を寄せず興味深く読めました。若きノンフィクションライターらしい少々無鉄砲な行動力で取材した「食卓」には驚きがいっぱいです。
- 作者: 上原善広
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2005/06/16
- メディア: 新書
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大阪のある被差別部落では、そこでしか食べられない料理がある。あぶらかす、さいぼし……。一般地区の人々が見向きもしない余り物を食べやすいように工夫した独自の食文化である。その“むら”で生まれ育った著者は、やがて世界各地にある被差別の民が作り上げた食を味わうための旅に出た。フライドチキン、フェジョアーダ、ハリネズミ料理――。単に「おいしい」だけではすまされない“魂の料理”がそこにあった。
上原善広ホームページ
http://www.a-street.net/uehara/
牛の腸を牛脂で揚げた「油かす」は、「かすうどん」「あぶらかすラーメン」などの登場で、関西方面ではかなりポピュラーな食材となりつつありますね。近所にも最近それを売りにする店がオープンしました。まだ、食べたことが無いので今度チャレンジしてみようと思います。