自由は進化する

ダニエル・C・デネット著、山形浩生訳。自然科学をベースに(神秘主義や宗教やヘンテコな哲学的概念を持ち出さずに)自由意志について説明する本。とても面白かったです。正直、読み終わった時点では、ちょっと頭がこんがらがっちゃってたんですが、簡明な訳者解説でかなりスッキリしました。

自由は進化する

自由は進化する

哲学上の難問を唯物論・進化論的に説明し、人間を魂の呪縛から解放するとんでもない本。

訳者である山形氏自身による紹介文は
>



 ダニエル・デネットの、自由だって進化の産物なのだ、というなかなかに野心的な本。そのためにまず決定論というものをチマチマ見ていって、という話から、なんだか未来は決定されているかもしれないがそれがどう決定されているかはわからん、という話と、決定されてるから何もしない、というやつと決定されてないかもしれないから頑張る、というやつとでは後者のほうが生き残る確率が高く、よって裁量の余地があると考えるやつのほうが進化上有利だ、という話になってくると、なんかそれって本来ぼくたちが考えている「自由」とかそういうのとちがうような気がするんですけど……年内に出したい、とか言ってますが、まあ無理ではないかと。2 月頭にスリランカで訳了。なお、本全体の話はもっと広い。解説がたいへんに長くなってしまいました。