情報と国家―収集・分析・評価の落とし穴

江畑謙介著。軍事評論家で知られる著者がインテリジェンスの重要性と難しさについて実例を挙げながら平易に解説している本。一貫してテクニカルな問題として国家と情報(インテリジェンス)を語っているのが小気味よいです。
あとがきで日本には相応の規模の情報機関がなく、情報と情報機関を適切に管理するための秘密保護法も無いことを指摘していて興味深いです。

情報と国家―収集・分析・評価の落とし穴 (講談社現代新書)

情報と国家―収集・分析・評価の落とし穴 (講談社現代新書)


マイクロ波通信のパラボラアンテナから漏れる微弱な電波を捉えるために

米国はこの目的のために直径三〇から一〇〇メートルもある巨大なアンテナを持つ通信傍受(盗聴)衛星を開発し、静止軌道に打ち上げて、ソ連軍のマイクロウェーブ通信の傍受を行っていた。

という記述があるのですが、これって何年か前にスペースデブリを監視する国内の施設が偶然発見しちゃった未確認飛行物体ですね。下記サイトに画像もあります。


JSGA news 日本近辺の静止軌道上の巨大(約50m)システム(偵察衛星?)
http://www.spaceguard.or.jp/SGFJ/batters/x00639/x00639.html


こんな巨大なアンテナをどうやって静止軌道に上げて作ったのか非常に興味がありますが、盗聴衛星などの軍事衛星は国家機密の中でも最高ランクらしく衛星の存在さえ秘密になっているとのこと。