国産ロケットはなぜ墜ちるのか

松浦晋也著。日本の宇宙開発の問題点を指摘した本。興味深かったです。長期的なビジョンの欠落、アメリカ追従、天下り重視で現場にしわ寄せなどなど・・・まあ宇宙開発に限らないかもしれないですね。縮図って感じがしました。

国産ロケットはなぜ墜ちるのか

国産ロケットはなぜ墜ちるのか

2003年11月29日、偵察衛星を載せたH-IIAロケット6号機は打ち上げに失敗。管制からの指示により上空で爆破された。
本書は今回の失敗の原因を探るとともに、中国の有人ロケットの打ち上げ成功に比べ、未だにめどのたたない気象衛星ひまわりの後継機打ち上げ、火星探査機の失敗等、失点を続ける日本の宇宙開発を気鋭の科学ジャーナリストが技術・組織・行政の面から分析。

基本ポリシーの欠如、政府の無理解、貧弱な予算、現場のモチベーションの低下、基本的なプロジェクト管理能力の問題、そして安易なアメリカ追随をこのまま放置すれば、中国ばかりか、インド、韓国に追い抜かれる日も遠くない。 一回の打ち上げ失敗の裏にひそむ日本の科学行政の「大穴」を白日のもとに曝す渾身のノンフィクション。