酔えば酔うほど強くなる

先日、会社帰りの電車の中で酔っ払いを見ました。50代くらいのサラリーマンと思しき男性だったのですが、彼はこれまでに見たとのないような妙な動きをしていました。
足を肩幅の倍ほど開いてつり革に両手で掴まり、腰を下ろしたり伸ばしたりカックンカックンと激しく動かしているのです。ちょうど「少林サッカー」に出てくる蟷螂拳の使い手(自称)のような動きです。そのうち、つり革を持つ手を片手にすると、フィギュアスケートのようにくるくると回りはじめました。つり革がねじれる持ち替えてくるくると回り、また持ち替えてくるくる回り・・・と、素面でも出来ないようなキレのあるムーヴを披露し始めたところ、さすがに周りの乗客も危険を感じ始めたのか、彼から遠ざかり始めました。
周りの席が全て空いたので座リ込むか思われた彼ですが、以外にも立ったまま。なんと今度は広くなった空間を縦横無尽に使って、テナガザルのようにつり革を持ち替え、ウンテイのように移動し始めたのです!・・・うーん、人間にはさまざまな潜在能力が隠されているんですねえ。酔えば酔うほど強くなるって人もいるのかも。

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