ダンドリくん

日常の細かいこだわりを題材にしたエッセイ的な漫画なんですが、なんか十数年たって、80年代終盤の風俗や雰囲気を知る貴重な考古学資料という趣になってます。

ダンドリくん (下) (ちくま文庫)

ダンドリくん (下) (ちくま文庫)

正確な日付はわからなかったんですが、最初の単行本が出たのが1989年11月で最後の巻が1991年3月発売なので、1989年から1990年の終わりくらいまでの連載だったと思われます。私が社会人になったころ・・・、ということはダンドリくんは私と同世代か。作者の久住昌之さんと泉晴紀さんはもう少し上の世代なので、ちょい先輩視点で若い者を観ている感じなのかもしれません。


その頃の風俗や流行のディティールが今読むと懐かしい。ワンレンボディコンとか、システム手帳導入とか、のり弁当の箱が蓋と箱がくっついていいる発泡スチロールのやつだったりとか、浅香唯とか、黒ビールと生ビールのハーフアンドハーフとか、キューティ鈴木の写真集(多分最初のやつ)とか、ローリングストーンズ初来日を心配する話とか、東京都庁が建設中とかとかとか・・・。


主人公ダンドリくんは四畳半、風呂なし、トイレ共同という物件に住んでいて・・・コレは当時でも多少アナクロでしたね。まあ私もその頃似たようなところに住んでましたけど(笑)・・・しかし、ガールフレンドはマンションに住んでいるっていうのもこの時代っぽいです。


大きく現在と生活が違うのは、携帯電話もインターネットもまだ無い世界だってことでしょうか。公衆電話のマナーの話なんかも出て来ます。