広い宇宙に地球人しか見当たらない50の理由―フェルミのパラドックス

広い宇宙に地球人しか見当たらない50の理由―フェルミのパラドックス

広い宇宙に地球人しか見当たらない50の理由―フェルミのパラドックス

「もし宇宙人がいるなら、なぜ地球に来ていないのか?」
という「フェルミパラドックス」に対する50種類の答えをあげながら、天文学や宇宙物理学、確率論や生物学などの話題を紹介してゆく科学読み物。
ロマンを認めつつも、思考実験として「宇宙人」を取り上げている真面目な本です。まあカール・セーガンとかに近い感じですかね。中でも物理学者レオ・シラードの答えは面白かったですね。


「彼らはもう来ていて、ハンガリー人だと名乗っている」


もともと「フェルミパラドックス」はマンハッタン計画で有名なロスアラモス研究所(第二次世界大戦前後?)での雑談から来ているらしいです。
エンリコ・フェルミ自身はイタリア人ですが、当時のロスアラモスにはレオ・シラードの他にもユージン・ウィグナー、エドワード・テラーなどハンガリーからナチスの迫害を逃れてきた科学者が多かったことからこの発言が出たとのことです。


話はそれますが、ロスアラモスみたいな「天才だらけの研究所」って興味がありますね。複雑系サンタフェ研究所とか、日本では戦前の理化学研究所とか。
まあ、研究そのものというよりも人間関係とかについての興味なんですけども。