武装解除 -紛争屋が見た世界
伊勢崎賢治著。あちこちの書評で評判だったのが頷ける内容です。いかに我々が紋切り型の「戦争と平和のイメージ」に慣らされているかを思い知らされました。現場を知るものだけが語りうるブレのない認識の数々に、圧倒されます。
- 作者: 伊勢崎賢治
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2004/12/18
- メディア: 新書
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復興についても同様で学校を作ったり、病院を作ったり、子供に笑顔が戻ったりという紋切り型の「平和のイメージ」「復興のイメージ」を思い浮かべるわけですが、実際現場ではそれが障害になる場合もある、という話が出てきます。
国際援助の世界では伝統的に、留置場、刑務所等の”体制系”インフラは、小学校や病院等の”癒し系”インフラに比べ、極端に支援国の興味を引きにくい。
現実問題これだとなかなか治安が回復しないとのこと。
なるほど、その通りだろうなあ
「○○国の恵まれない子供たちのために、学校建設の募金をお願いします。」
と
「○○国に蔓延る犯罪者を収容するため、刑務所建設の募金をお願いします。」
では
その必要性に関わらず、募金する側の「満足度」に差がありそうだものなあ。
これも紋切り型の「戦争と平和のイメージ」によるのかも知れないですね。