『イージー・ライダー』伝説―ピーター・フォンダとデニス・ホッパー

谷川建司著。ピーター・フォンダデニス・ホッパーは、どのように映画「イージーライダー」を作ったのか。そしてこの映画によって彼等の人生がどのように変わっていったのか、についての本。書かれた時期がデニス・ホッパー再評価の機運が、盛り上がっていた時(1996年刊)だった事もあってか、ドラッグから立ち直りアーティストとしての才能を開花させたホッパーが勝ち組、田舎に引きこもり実現することの無いイージーライダーの続編企画を夢想するフォンダが負け組、というニュアンスになってます。激しくフォンダに感情移入しました。

実際には、この本が出た翌年(1997年)フォンダは映画「木洩れ日の中で」の老養蜂家役でアカデミー主演男優賞にノミネートされ、惜しくも受賞はならなかったのですが、再び桧舞台に立つことになりました。人生、山が来たり谷が来たり、わからないものですね。あと、あの映画をきっかけにステップアップし不動の地位を築いた、真の勝ち組は・・・きっとジャック・ニコルソンなんでしょうね。1997年フォンダが逃したオスカーを手にしたのもジャック・ニコルソンでした。