植木等死去

「日本一の無責任男」植木等さんが死去 80歳-エンタメのニュース:イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/entertainment/45093/


私が物心ついたとき(1970年代)すでにザ・ドリフターズの全盛期で、クレージーキャッツという名前は知ってはいたものの、子供の目から見て「ひと昔のグループ」という感じになっていました。シャボン玉ホリデーもリアルタイムでは観たことなかったですね。
あらためて植木等やクレージーの面白さに気が付いたのは、大学時代、深夜のテレビでクレージー映画の特集(よみうりテレビのCNEMAだいすき!だったかな?)を観た時から。

ニッポン無責任時代 [DVD]

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クレージーキャッツ植木等主演による“無責任”シリーズ第1弾。洋酒会社に入社した平均(たいらひとし)が、舌先三寸で周囲の人間を味方に引き込みながら出世街道をひた走る。重山規子、団令子、中島そのみら“お姫ちゃんトリオ”との共演も見所。

↑「お姫ちゃんトリオ」は「お姐ちゃんトリオ」の誤植ですね。

日本一のゴマすり男 [DVD]

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クレージーキャッツ植木等主演、C調サラリーマンが大活躍する「日本一の~男」シリーズ第3作。上司にゴマをすれず万年係長だった男を父に持つ中等。実力主義でのし上がろうとしていた彼だが、ある出来事を経て出世のためのゴマスリ攻勢に打って出る。

クレージー作戦 くたばれ ! 無責任 [DVD]

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クレージーキャッツ植木等主演による“無責任”シリーズ第3弾。無気力社員・田中太郎は鶴亀製菓が開発したハッスルコーラを試飲した途端、モーレツ社員に大変身。子会社に出向させられた7人のグータラ社員と共に猛烈なコーラ販売作戦を開始する。

といったところが、印象に残っている作品。どの植木等も、デタラメで軽やかでカッコよかったなあ。映画をみて憧れて三つボタンのジャケットを古着屋で買ったっけ。本格俳優に転進してからの分では「逆噴射家族」が印象に残ってますね。

逆噴射家族 [DVD]

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公園でたたずむ植木老人。足元にボールが転がってきて「ボールとってください」と子供に頼まれます。植木老人は「よーし」と答えておきながら、子供の顔面めがけて剛速球をぶつけます(笑) で、子供が泣くと「がっはっは」と無責任な大笑いする・・・というアナーキーな爺さん役をやっています。メチャクチャおかしかったなあ。


あと、青島幸男作詞の「だまって俺について来い」という曲について、植木等が「この曲は、仏教の境地を歌ってるんです(笑)」と、テレビのインタビューで答えていたのを、何故か私強烈に記憶しています。そういえば、彼は浄土真宗の寺の生まれだったなあ。

ぜにのないやつぁ
俺んとこへ来い
俺もないけど 心配すんな
みろよ 青い空 白い雲
そのうちなんとかなるだろう

そのうちなんとかなるだろう・・・確かに、これはある意味、究極の大乗仏典かも知れません。
ご冥福をお祈りします。