SF大将 とり・みき著

読みました。SFの名作をお題にしたギャグマンガ短篇集です。

SF大将

SF大将

久し振りにとり・みき作品を読んで昔の友達に会った気分です。私にとってとり・みきと言えば「るんるんカンパニー」なんですよ。週刊少年チャンピオン連載当時に読んでましたがこれは傑作です。
The Very Best ofるんるんカンパニー (1)

The Very Best ofるんるんカンパニー (1)

The Very Best ofるんるんカンパニー (2)

The Very Best ofるんるんカンパニー (2)

The Very Best ofるんるんカンパニー (3)

The Very Best ofるんるんカンパニー (3)

るんるんカンパニー」はギャグとネタの密度がすごく高くて、確か作者本人が後年インタビューで
「当時は加減がわからず、数話分のネタを1話に突っこんでしまっていた。」
というようなことを語っていました。山上たつひこの「がきデカ」などで栄華を極めていた週刊少年チャンピオンが、徐々に凋落し始めたころに、この作品が連載されていたように思います。このころからメジャー少年誌の中で「いちばん泥臭いアカ抜けない雑誌」というイメージになっていったんですよね。で、とり・みき作品も当時の江口寿史などに比べると野暮ったい印象でした。でも、そのちょっと都会的洗練とは違うテイストが好きだったんだよなあ。
でSF大将なんですが、ハッキリいって元ネタがほとんどわかりません!各短編には名作SFのタイトルがついているのですが、聞いたことがあるような気がするけれど、読んだことは無い作品ばかり。が、作中に名作ガイドがちゃんとついていますし、これはこれで名作推薦本として楽しめます。文庫版も出ているんですね。こちらは収録作品が一部違うようです。
SF大将 (ハヤカワ文庫 JA (700))

SF大将 (ハヤカワ文庫 JA (700))