メディア・コントロール―正義なき民主主義と国際社会

ノーム チョムスキー著。実はチョムスキーの本を読むのは初めて。あからさまにベタな反戦平和主義を唱えているというイメージがあって、ちょっと敬遠していたのです。
ところが読んでみると・・・想像していた反骨言論人とか熱血人道主義者とは大分違いました。
えー、適切な例えかどうかわかりませんが、チョムスキーって善意の宇宙人が地球人に説教をしているみたいなんですよね。雰囲気としてはスタートレックのバルカン星人(スポックとか)とか、そんな感じです。(ちなみに、この本に「火星から来たジャーナリスト」という講演録が収録されてます。)

メディア・コントロール―正義なき民主主義と国際社会 (集英社新書)

メディア・コントロール―正義なき民主主義と国際社会 (集英社新書)

もっとも興味深く面白かったのは辺見庸によるチョムスキーへのインタビュー「根源的な反戦・平和を語る」の部分。日本の「普通の」反戦平和主義の常識をもってインタビューに挑んだ辺見庸が、チョムスキーの意外かつ辛らつな突っ込みにタジタジになっていきます。


チョムスキーのほかの著作も読んでみようと思いました。