伊勢詣と江戸の旅

金森敦子著。副題、道中日記に見る旅の値段。

伊勢詣と江戸の旅 (文春新書)

伊勢詣と江戸の旅 (文春新書)

江戸時代、伊勢神宮の参拝客がこんなゴージャスな体験をしていたとは知りませんでした。現在のお金に換算して数百万円もの散財をしたそうです。つつましい道中とのギャップもスゴイ。

江戸時代、全国に流行した伊勢詣。人々は伊勢講を組織して貯金し、餞別をもらい、農閑期を選んで団体で出発した。道中では旅篭代を倹約したり、渡し船の船頭に酒手を強要されたりしつつ伊勢に到着。すると緋毛氈の駕篭に迎えられ、御師の大邸宅では御馳走づくめに絹の蒲団が出る。

弥次喜多水戸黄門などのイメージが強くて、旅は2〜5名位でするものと思い込んでましたけど、実際には伊勢詣の場合10〜20名の団体さんが多かったとか、無一文で旅に出てもナントカなったとか、初めて知る話が多かったなあ。