過酷な職業としての宇宙飛行士

スペースシャトルの搭乗員が、誘拐と殺人未遂の罪に問われるという、スキャンダルが報じられていました。


ディスカバリー」女性乗組員が“恋敵”を誘拐未遂-世界からニュース:イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/world/america/38175/


全米驚愕!女性宇宙飛行士、第1級殺人未遂罪で追起訴-世界からニュース:イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/world/america/38262/


NASAは「今回の事件をふまえて宇宙飛行士に対する心理検査を見直す」らしいです。


CNN.co.jp : 「恋敵」誘拐未遂事件で心理検査を見直し NASA   - サイエンス
http://cnn.co.jp/science/CNN200702080024.html


このニュースで、以前に読んだロシア(ソ連)の宇宙ステーション・ミール(既に大気圏に突入して消滅)についてのドキュメントを思い出しました。これに出てくる宇宙飛行士たちは、性格的にクセのある人ばかり。

ドラゴンフライ―ミール宇宙ステーション・悪夢の真実〈上〉

ドラゴンフライ―ミール宇宙ステーション・悪夢の真実〈上〉

ドラゴンフライ―ミール宇宙ステーション・悪夢の真実〈下〉

ドラゴンフライ―ミール宇宙ステーション・悪夢の真実〈下〉

宇宙空間に浮かぶ唯一の有人宇宙基地・ミール宇宙ステーションと、米ロ共同ミッションの恐るべき内実のすべて。恒常的な機器類の停止、有毒ガスの漏出、衝突事故による生命の危機、クルーたちの間に広がってゆく修復不能な軋轢、そして両国の政治的・官僚的な策略の数々を、多くは初公開の資料を交えて、大胆に描ききった傑作。

予算が縮小したため、訓練や宇宙での職務も過酷になり(軌道上のステーションでは、分刻みで実験のスケジュールが決められていて、常にスポンサーからのプレッシャーを受けるのだそうです)キツイ、キタナイ、キケンな仕事としての宇宙飛行士が描かれています。
今もそうなのかどうかはわかりませんが、宇宙開拓時代ほど英雄視されないので、昔ほど「おいしい」職業ではなくなり、性格的に問題があっても、過酷な職務と訓練に耐えられそうな人材を選ぶ・・・というようなことも書いてあったなあ。


それでも、あるいはだからこそ、宇宙飛行士たちに対して、私は尊敬の念を抱かずには入られないのですが。