バカのための読書術

小谷野敦著。題の通りバカを対象に読書術を説くという、まさに私のような人間のために書かれた本。読みやすくて面白いです。

バカのための読書術 (ちくま新書)

バカのための読書術 (ちくま新書)

目次

第1章 「難解本」とのつきあい方
第2章 私の「知的生活の方法」
第3章 入門書の探し方
第4章 書評を信用しないこと
第5章 歴史をどう学ぶか
第6章 「文学」は無理に勉強しなくていい
終章 「意見」によって「事実」を捩じ曲げてはならない


長すぎるとか、難しすぎるとか、楽しく読めないとか、バカが読むにはふさわしくない本を紹介した「読んではいけない」ブックガイドが何というか、とても助かりますね(笑)パスカル「パンセ」とかバタイユ「エロティシズム」とか折口信夫「古代研究」なんかがリストされてます。


あと本題とは関係ないのですが梅原猛を評した一節が印象に残りました。

梅原の本は、学問的な正否はともかく、生と死について考え尽くし、決然と生を選び取った者の強烈な生への意思が溢れている。

梅原猛は一時気になっていくつか著書を読んでいたんですが、最近ご無沙汰していました。端的に魅力を語ったこの文を読んで、また読んでみたくなったなあ。