科学哲学の冒険―サイエンスの目的と方法をさぐる

戸田山和久著。なんとなく「科学と哲学の冒険」だと思っていたのですが、そうではなくて「科学を哲学する」学問「科学哲学」について書かれた入門書。先生と学生2人が対話する(学生の名前はテツオとリカ!)形で構成されているので、読みやすく、とても興味深い内容でした。

科学哲学の冒険 サイエンスの目的と方法をさぐる (NHKブックス)

科学哲学の冒険 サイエンスの目的と方法をさぐる (NHKブックス)

「法則」や「理論」の本当の意味って知ってる?「科学的な説明」って何をすること?「科学」という複雑な営みはそもそも何のためにある?素朴な疑問を哲学的に考察し、科学の意義とさらなる可能性を対話形式で軽やかに説く。科学の真理は社会的構成物だとする相対主義に抗し、世界は科学によって正確に捉えられるという直観を擁護。基礎から今いちばんホットな話題までを網羅した、科学哲学入門の決定版。

科学の成果として出てくる理論は何故「正しい」といえるのか?この素朴な問に対して、長い間哲学的な議論が交わされてきていることに、まず驚きました。日常的には、なんとなく「常識」として処理しちゃってるんですけど、突き詰めて考えると色んなツッコミ所があるんだなあ。議論の内容も、素人目に見ると「恐るべき屁理屈の応酬」といった感じで、面倒くさいことこの上ないのです。でも、そこが面白いんですよね。


情報科学研究科社会システム情報学専攻情報創造論 戸田山和久山口百恵とのツーショット写真?)
http://www.h4.dion.ne.jp/~fmakiba/todayamas.htm


Todayama, Iseda
http://www.info.human.nagoya-u.ac.jp/lab/phil/